キャプテン大山まさかの抹消 阪神タイガースの今後の展望を考える 20210506
大山選手が背中の張りで抹消されることが決まり、ピンチとなりました。
阪神大山悠輔内野手(26)が背中の張りで出場選手登録を抹消されることが決まった。
矢野燿大監督(52)が試合後、「背中の張りで抹消する」と明かした。1軍復帰の見通しを問われた指揮官は「抹消するんだから、そりゃあ、ちょっとは時間がかかるやろう。ただ、それはもっと悪くならないための抹消だから」と説明した。
大山はこの日、「4番三塁」で先発出場し、4回裏の守備からベンチに退いていた。打っては2打席凡退。三塁守備では2回無死、先頭オスナの三塁線ゴロを一塁へ悪送球し、2日連続の失策を喫していた。
2日広島戦は疲労を考慮されて欠場しており、前日4日ヤクルト戦で先発復帰したばかり。ここまで4番として31試合出場で打率2割9分1厘、5本塁打、24打点と首位チームを支えていた。
今年はキャプテンも務め開幕から休養日以外は全試合4番に据わり、調子も上向いていたところで悔しい離脱。
チームも首位を走ってる真っ最中での痛いニュースとなってしまいました。
そんな中今後阪神は4番キャプテンが離脱した中どう戦っていくべきか
今後の展望を考えてみましょう。
1,「4番サード佐藤輝明」
ファンがどうしても望んでしまうのはこの起用でしょう。
前回カード甲子園での広島第2戦では、「大山選手の積極的休養日」
として、
矢野監督は「4番サード佐藤輝明」を大胆起用。
結果は決勝満塁ホームラン含む5打数2安打5打点と大活躍。
ルーキーでプロ初の4番に最高の結果で応えました。
3番マルテ、5番サンズで挟むのであれば「4番佐藤選手」の起用は
今のところ一番可能性としてあり得る話でしょう。
しかし佐藤選手にどこまで4番に据わらせるのかという懸念はあります。
佐藤選手は確かに規格外すぎるルーキーですが、
ルーキーに4番、しかも難しいサードの守備までやらせて
大山選手の穴をそのまま任せるのは現実的に負担が大きすぎます。
状況は前回の広島戦のような「お試しの4番」とは違い、10日から2週間は誰かが4番を務めなければいけません。
その全試合を佐藤輝明選手を務めさせることは首脳陣も考えてはいないでしょう。
4番佐藤選手も見据えた上でどのようなリスク管理をするべきか。
下記からはこちらについても考えていきたいと思います。
2、満を持してのロハス昇格
こちらも4番佐藤選手と同じぐらいファンが望んでいる展開です。
ロハスが入れば当然打順構成のバリエーションも増えます。
現実的に考えられるのは3マルテ、4佐藤、5サンズ、6ロハス
もしくは3マルテ、4サンズ、5ロハス、6佐藤あたりでしょう。
しかし現在1軍に昇格できる外国人枠がありません。
現在1軍にいる外国人はサンズ、マルテ、スアレス、チェンの4人。
打線を考えると現在のサンズ、マルテ選手は外せません。
スアレス選手も絶対的守護神として今年も安定しておりもちろん外せない。
あるとすればチェン投手が先発で投げてからの入れ替えですが、
チェン投手が抜けると
現在阪神先発ローテションには左腕がルーキーの伊藤投手しかいなくなります。
伊藤投手の起用法(中7日~10日空けての起用)を見ると首脳陣もあまり負担をかけたくない様子が伺えます。
背景には高橋遥人投手のケガが大きく響いているのだと考えられます。
高橋投手はキャンプ中右脇腹の負傷により戦列離脱し、現在も2軍の試合にすらも投げておらず続報がありません。
そうなると2軍の先発左腕には昨年わずか1勝のベテラン岩田投手、
まだ一軍に投げたこともない高卒2年目の及川投手しか控えていません。
現在伊藤投手は3試合2勝0敗1完投 防御率1.71
と即戦力左腕として期待に応え
先発ローテーションの貴重な左腕として成績を残しています。
チェン投手も古巣中日戦で今季初先発を務め、6回5安打1失点と初勝利
をマークしました。
チェン投手をロハス選手と入れ替えるとすると、
左腕はローテーションに伊藤投手だけとなり
これまでのような間隔を空けた起用法を続けられるかが怪しくなり、負担もかかる可能性もあります。
万が一伊藤投手にコンディション不良で調子を落とされたり、ケガをされてしまうと
現在の少ない左腕の状況では厳しい状況になります。
またローテーションを組むうえで左腕が2人いるのも理想的です。
現在の左腕の状況とロハスによる打線のバリエーション、
どちらを天秤にかけて戦力編成をしていくのか。
首脳陣の動向も気になるところです。
3、「サード糸原」という選択
4番佐藤、ロハス昇格という声が多く上がりますが、
この選択肢はあまり聞こえてきません。
今シーズン糸原選手は開幕からバッティングの好調が顕著に光り、
2番打者として欠かせない選手となっていますが。
開幕からついているセカンドの守備については実は例年に比べ
正面の打球もこぼしたり、守備範囲内の打球を捌けないなど
芳しくない様子がかなり多く見られていました。
守備指標UZRを見てもそれは顕著で、
UZR(Ultimate Zone Rating)とは同じ守備機会を同じ守備位置の平均的な野手が守る場合に比べてどれだけ失点を防いだかを表す守備の評価指標である。その守備位置の平均的な守備者のUZRはゼロとなり、優秀な守備者は+10や+20といった数値になる。
2021年二塁UZR 4.30時点
— DELTAGRAPHS (@Deltagraphs) 2021年4月30日
山田遥(L)4.3
菊池(C)2.8
阿部(D)1.6
中村(M)0.3
山田哲(S)-0.1
渡邉(F)-1.2
太田(B)-1.3
周東(H)-1.8
浅村(E)-3.2
糸原(T)-4.0https://t.co/yRHqKDuYhh
他の選手のUZRはこちらから
4月30日時点ですが12球団のセカンドワーストの数字となっています。
試合を見ても開幕に比べれば改善傾向ではありますが、
先ほど述べた守備範囲の打球を落としてしまうプレイもありますが、
より顕著なのは守備範囲がかなり狭いということです。
例年糸原選手のセカンドは守備範囲がかなり狭く、打球や送球を捕ってからの切り替えしも遅く、
セカンドとしては俊敏性に欠けている選手でした。
しかし今シーズンは身体のどこかのコンディションが悪いのか、
その欠点が顕著に見られており、
好調なバッティングとショートの中野選手の守備範囲でなんとかカバーできているかなという状況でした。
糸原選手は大学時代はサードを本職としており、阪神に入ってからのサード守備を見ても
なぜ守備固めでサードに変えないんだと疑うぐらい堅実です。
1章で述べた佐藤選手のリスク回避としても、阪神全体の内野守備という視点でも
糸原選手をサードに移し、ショート中野選手、セカンド山本選手という選択も
十分アリなのではないかなという個人的な視点でした。
これまでの矢野監督の起用を見てるとあまり現実的ではないでしょうが。笑
以上今後考えられる阪神の展望でした。
現実的には佐藤選手とサンズ選手の4番で試行錯誤。
それでも得点力が落ちればロハス選手の昇格が妥当かと考えられます。
一番怖いのは負けが込んで、
矢野監督がコロコロ打順を変えまくっておかしな打順を組んでしまうという展開です。
昨年も負けが込み、打順を日替わりで変えて3番に調子の悪い糸井選手を起用し続け、
さらに打線が繋がらなくなった期間がありました。
今年は3番佐藤選手の起用になったらちょっと危険かなと思っています。
また今後は6番に起用されるであろう陽川選手の活躍もかなりカギになりそうです。
この辺に注目して見守っていきましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。