なぜ「センター返しはバッティングの基本」であるのか?超一流打者は「打席でセンター返ししか狙っていない」その真意とは?
こんにちはカズヤです。
野球経験者なら誰しも「基本はセンター返し」、「ボールをよく見ろ」、「コンパクトに振れ」など、それらをバッティングの常識として指導者から教育されてきたと思います。ただ、「なぜセンター返しが基本なのか」、「球をよく見る見方とは?」、「コンパクトなスイングとはどういうバットの軌道で振ることなのか」など意外にもあまり深く考えずに口にしたり、そのまま受け入れてとりあえず練習してしまった人も多いと思います。
続きを読むヤクルトはなぜ勝てないのか?「びっくりするほど投打が噛み合わない」原因と地味にやばい投手運用について。
こんにちはカズヤです。
2019年5月26日ヤクルトが11連敗してしまいました。
今回はなぜヤクルトは負け続けているのか?
山田選手が漏らした「驚くほど投打が噛み合わない」原因と、
広島オリックスの影に隠れて地味にやばいヤクルトの投手運用も踏まえて書いていこうと思います。
ヤクルトがなかなか勝てない原因とは?
①先制点が取れない
まずひとつに攻撃の流れが全く掴めていないのが大きいでしょう。
ヤクルトはどちらかというと攻撃型のチームです。
山田哲人、青木、バレンティン、雄平を中心に、ベテラン坂口、期待の主砲村上と、
走攻守バランスの取れた野手の駒が揃っているにも関わらず、
ここ11試合中10試合先制点が取れていません。
連敗中のチームに「先取点が取れない」という状況は共通するものですが、
攻撃でリズムを取りたいチームにとって、常に「追いかける側」になってしまうというのは正直なところあまり良い状態とは言えません。
しかもヤクルトは確かに攻撃力はあるのですが「逆転のカープ」というような、
ビハインドでも終盤に逆転できるような昨年の広島のような勝ちパターンがあまり見込めないチームでもあります。
後ほど詳しく書きますがヤクルトは広島とは違い、投手力が見込めない手薄なチームだからです。
ヤクルトとしては序盤から先制し攻撃の勢いをつけそのまま勝ち抜くというのが大きな勝利パターンと言えます。しかし「得点圏30打数無安打」も記録しなかなか先制点が取れず、序盤からリードを許してしまう現状を考えるとチームとして乗り切れない一つの要因だと言えます。
②沈み込む強力打線にのしかかる「手薄な投手力」と「ヤバすぎる投手運用」
自慢の強力打線で中々勢いがつけられないにも関わらずさらに、「手薄な投手力」という弱点がチームの連敗にのしかかります。
今季はクローザーの石川戦線離脱しクローザーは代役の梅野雄吾が務める緊急事態。広島戦では5点リードも9回に梅野が打たれ逆転負け。
また先発投手陣も相変わらず防御率の平均が4点台以上と、チームの弱点でもある「手薄な投手力」がさらに連敗を加速させてしまいました。
さらに厳しいのは「投手運用」です。
元来ヤクルトはセットアッパー近藤の酷使を筆頭に、投手運用について不安を抱えているチームでした。
今季は打てない上に、先発が序盤で点を取られてしまい6回も持たないということもあってかさらに酷く、連敗中も五十嵐、近藤、マクガフ、梅野という勝ちパターンの中継ぎをビハインドでも投入し、結局打たれて点差をつけられてしまうという目も当てられない状況となってしまっています。
代わりのいない「投手層の薄さ」と不安を抱える「投手運用」という弱点がもろにマッチしてしまい、自分たちの攻撃ができずに勝ちパターンの勢いを作れない上に、「守り」からも更にリズムの悪さを生んでしまっているんですね。
11連敗が決定した試合では珍しく3者連続ホームランが生まれ、完全に「連敗脱出モード」でしたが結果は惨敗。久しぶりのリードした試合で調子のよくない高梨投手を引っ張ってしまった「ヤバすぎる投手運用」が敗因だったと言えます。
山田選手が「驚くほど投打が噛み合わない」と漏らしていましたがその原因は、この「投手運用」にあると言えるでしょう。
③固定できない遊撃手とリーグワーストの失策数
ヤクルトのチーム状況として厳しいのが投手だけではなく、内野の守備力が中々上がってこないというところもあります。
失策数43個、守備指標であるUZRも-20.7とダントツでともにワーストとなっています。
特に内野の肝である遊撃手は固定できておらず、レギュラー格の西浦は12球団ワーストの遊撃手uzrを記録し、一試合3失策も記録し守備には不安を感じる太田、開幕29打席無安打の廣岡を併用している状況で厳しさがうかがえます。
ここ11試合を振り返っても失策をしなかった試合は1試合のみで、複数失策も多く見られました。
なかなか繋がらない打線がつながらずリズムが出ないところに、更に安定しない守備力でさらにかき乱され、まさに泥沼にはまってしまった要因だとうかがえます。
野球における「名将監督」の定義について。なぜ大阪桐蔭は毎年強いチームを作り上げることができるのか?
こんにちはカズヤです。
今回は監督論。
「名将」と呼ばれる監督が今まで野球界に何人もの人が生まれました。
それぞれ皆さんの中にも思い浮かぶ名将監督はいると思いますが、
名将と呼ばれる監督はなぜ「名将」なのでしょうか?
何をどう定義し、何を根拠として「名将」と呼んでいますか?
「何度も優勝して、結果を残しているから」
「強いチームを作り上げているから」
「采配が的確で、選手を適材適所に起用することができているから」
など、様々な意見はあると思います。
どれも間違っていないと思いますし、ここに「一つの答え」はありません。
ただ今回はそのような短絡的な評価ではなくもう少し深く掘り下げて、
そもそも「監督」という役職は、何をしなければいけないのか?
強いチームを作り上げる「名将監督」が体現した「野球の本質」などに基づき、
監督論について書いていきたいと思います。
今回は私の主観もどうしても入ってしまうと思うので、ご了承ください。
ただ、一つ言えることは
監督の見方について、私たちはもう少し大きな視点で捉えていかなけければいけないのではないでしょうか?ということです。
監督とは、コーチではなく「マネージャー」である
監督とはそもそも何をする役職なのでしょうか?
野球の監督とは、そもそもは「現場監督」です。つまりはマネージャー。
「選手のコンディションを管理し、マネジメントしていくこと」が監督の役目です。
采配も含めてこれができる人ほど、「良い監督」であり一つの定義だと私は思っています。
もっと具体的に言うと、
選手の調子や能力、データ、相性などを把握した上で、その場面場面に応じて適材適所に選手を采配すること
が監督の役目であり、これができる人が良い監督であるということです。
「優勝できたから良い監督だ」とか、「優勝できなかったからダメな監督だ」という
そんな一つの見方では断言はするべきではないのです。
そもそも「与えられた戦力」を如何にして理解、把握し、
翌年も見越した怪我の影響なども考慮しながら、
適材適所に采配し、「与えられた戦力」でどのぐらいの結果を生んだのか?
というところを見て評価するべきなのです。
「与えられた戦力」を育成するのではなく(コーチの仕事)、
如何に上手くマネジメントすることができるかが監督の仕事なのですから。
大阪桐蔭が毎年強いチームを作り上げている理由
高校野球屈指の名門校大阪桐蔭はなぜ毎年強いチームを作り上げているのでしょうか?
大阪桐蔭は毎年全国から野球エリートを集め、
各ポジションに優秀な選手をそろえ、「穴の少ないチーム」を作り上げています。
ここに「野球の本質」がうかがえます。
野球は本質として「代わりの選手が多く用意できるチーム」ほど、必然的に強いチームになるのです。
「この選手を出せば活躍してくれるだろう」というカードが多ければ多いほど、長いトーナメント戦であろうと、シーズンであろうと勝ちやすくなります。
例え多少采配が間違っていたとしても、カードの多さや選手個人の高い能力で補うことができるわけです。
大阪桐蔭はそれを毎年体現しており、昨年の夏の大会の金足農業の決勝戦はその「本質」が現れていたと言えます。
かつて最大13.5ゲーム差をひっくり返し逆手入優勝した08年以降の原巨人や、落合博満氏が率いていた中日にも同じことが言えます。
代わりの選手のカードも多く、監督が言わなくてもある程度選手個人個人がグラウンド上で考えて動くことができる。
大阪桐蔭の西谷監督はある時期まで、徹底的に個人練習をさせて選手個人の能力をレベルアップさせてから初めて、大会に向けたチーム練習をするそうです。
野球はチームスポーツである前に、個人競技の側面もあるとしてそのような方針をとっているそう。
「チームで勝つ」という言葉がよくいろんな監督から使われるが、
そもそも個人の能力を引き出すための練習をしていないチームがプロでも見受けられる。
「野球において強いチームは何であるか?」と考えると、
「選手個人の能力を如何に引き上げるか」という視点で考えたチーム作りをしている監督は
非常に野球の本質を捉えることができているといえます。
緒方監督を名将と言えない理由
広島カープを25年ぶりに優勝させその後3連覇を果たした緒方監督。
結果だけで判断するならば、
「名将」と言う人はいるのかもしれませんが、
野球ファンを初めカープファンからも「名将」と言いきる人はなかなかいません。
その理由は先述した「監督はマネージャーという役職である」という章をを読んでもらえば明白で、
緒方監督はマネジメント力が決して上手いといえる監督ではないからです。
名将とは言えないファンの方々の多くは、ここになんとなく感じる部分があるからだと思います。
大差で勝っている試合でもわざわざ「勝ちパターンのリリーフ投手」を起用し何連投もさせたり、
レギュラークラスの野手をフルで出場させてなかなか休ませなかったり、
そのうえ代わりとなる若手の野手や投手に出場機会が中々与えられず、チーム層も年々手薄になってきている。
2019年カープの不調の原因も緒方監督のマネジメント力の乏しさが
しわ寄せとして一気に来たためだといえます。
野球の本質として、「代わりとなる選手が多ければ多いほど必然的に強いチームになる」と書きました。
3連覇をした広島カープもシーズン中はその本質を体現していたチームだったと言えます。
どんなに采配が間違っていても、
シーズン中は場面に応じたカードの多さや選手個人の高い能力でそれを上回り補うことができていました。
しかし、それだけの戦力でも日本シリーズのような短期決戦に3年間勝てなかったのは
「与えられた戦力でどういう野球をするべきか」というような戦力の把握や場面時応じて如何に効率的に勝つかというマネジメントをするのではなく、
ただひたすら「自分たちがやりたい野球をやる」ということだけを考え采配を振るうというような、
ある種緒方監督を名将と言い切れない要素が全てが出てしまった結果だと言えます。
18年の日本シリーズでは「甲斐キャノン」が話題を呼びましたが、その裏には刺されると分かっていても何度も「作戦とは呼べない無謀な盗塁」の緒方采配が
何度も何度も繰り返されていたからです。
どんな場面でも「自分たちのやりたい野球」を貫くことが、良い采配、マネジメントとは言えません。
「与えられた戦力」を把握し、場面に応じて如何に適材適所に選手を起用し、
効率的な勝利を導くことができるか。
これを長いシーズン、そして短期決戦に応じて柔軟に考えられる監督こそ
「名将」と呼べると考えます。
まとめ
・監督とは「マネージャー」である。マネジメントが主な仕事。
・大阪桐蔭は「場面に応じて起用できる選手が多いほど勝てる」という野球の本質を捉えているチーム。西谷監督も同様。
・監督という役職、野球の本質から考えると、名将とは「与えられた戦力」を把握し、場面に応じて如何に適材適所に選手を起用し、効率的な勝利を導くことができるかと考える。