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なぜ「センター返しはバッティングの基本」であるのか?超一流打者は「打席でセンター返ししか狙っていない」その真意とは?

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こんにちはカズヤです。

 

 

野球経験者なら誰しも「基本はセンター返し」、「ボールをよく見ろ」、「コンパクトに振れ」など、それらをバッティングの常識として指導者から教育されてきたと思います。ただ、「なぜセンター返しが基本なのか」、「球をよく見る見方とは?」、「コンパクトなスイングとはどういうバットの軌道で振ることなのか」など意外にもあまり深く考えずに口にしたり、そのまま受け入れてとりあえず練習してしまった人も多いと思います。

 

 

今回はその常識の一つ「バッティングの基本はセンター返し」の理由について書いていきます。

 

 

 

ノッカーは「最も理に適った打ち方」をしている

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まずシートノッカーを思い出してほしいのですが、ノッカーは「サード、ショート、セカンド、ファースト」と時計回りに内野手に対して打球を打っていきます。その際ノッカーはどのような打ち方をしているかというと、(右打ちの場合)もしサードに打ちたい場合は左肩をサードに向けて打ち、ショートに打ちたい場合は左肩をショートに向けて、時計回りにステップを動かしながら打ちます。セカンド、ファーストも同様、左肩をセカンド、ファーストと向け体を時計回りに回転しながら打球を打ちます。

 

何が言いたいのかというと、ボールを打つときは打者の両肩が結ぶ線と平行になる方向へ打ち返すことが最も理に適っている打ち方だということです。これをマウンドに置き換えると、打者の両肩が平行に結ぶ線は「センター」。だから「センター返し」は一番バッティングに理に適った打ち方であり、基本とされるわけなんです。

 

 

 

一流の打者が広角に打てるのは、「センター返し」を徹底しているから

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一流打者を思い浮かべると、全盛期は皆、左右関係なく「広角にボールを打ち分けている」イメージを持ちます。その多くの打者は「打球方向を狙って」打っていたのでしょうか?

 

 

これは違うと私は思っています。

 

 

狙って内野ゴロも打っていた全盛期のイチローは「センター返しならいつでも打てる」と言っていました。あれだけライトへの大きなホームランが多かった落合博満氏は「右に狙ったことは一度もない」と言っています。打率.378で右打者最高打率で首位打者も獲得し、広角に打ち分けられるヒットメーカーソフトバンク内川聖一選手は「コースによって自分のポイントに逆らわず自然に打っている」と話します。

 

ここから日本を代表する名打者のコメントを見ると、一流打者であればあるほど打席に入る際は「センター返し」をほぼ確実に頭に入れて打っているのではないかと思います。

 

実際に落合博満氏は「現役時代はセンター返ししか狙っていなかった」と話しており、その理由として「最初からレフトスタンドに狙ったり、右方向に打とうとすることは基本に反するから」だと語っています。またとある取材の対談で中村紀洋氏に「常にセンター返しを頭に入れておけ」とアドバイスしたところ、翌2001年打率.320、46本塁打、132打点と前年に比べ打率4分3厘、本塁打が7本、打点は22と成績が伸びたそうです。プロの打者ですら「センター返し」を考えるだけで飛躍的に数字は伸びることが分かります。

 

実際の試合では投手は「打者のタイミングを如何に外すか」を考え抜いて投げてきます。バッターは当たり前ですが試合はフリーバッティングのように自分のタイミングでばかり打てることはありません。当然打ち損じることの方が多い。だからこそ「センター返し」に徹する基本を頭に入れておけば、自然と左や右に打球は飛んでいくことも増え非常に有効なのではと思われます。

 

 

もしレフトに引っ張ることを意識している打者ならどうでしょう。タイミングが遅れ右方向にヒットになることはあっても、体が早く開いてしまい打ったボールはファールになる確率の方が高い。また体に余計な回転を生むため余分な力を消耗してしまいます。長いシーズンを考えると体力の消耗や安打の数も変わっていくでしょう。野球の基本であるだけに限らず、広角に打ち分けられる「好打者の条件」としても「センター返し」は基本だと考えられます。

 

 

最近の打者で言えば、巨人坂本勇人選手や広島の鈴木誠也選手は、全盛期のイチロー選手の言うような「センター返しならいつでも打てる」ような力感、打ち方をしているように見えます。三冠王も十分視野に入れるこの二人のバッティングは異次元すぎるので今年は彼らの打席に要注目です。

 

 

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最後まで読んでいただきありがとうございました。